情報 ・ 活動報告
10.62013
東京の水辺から学ぶ環境問題! 微生物の力によってヘドロを分解しています。
東京の川を覗くと、たまにこうした黒い塊が浮いていることがありませんか?
この塊の正体は、「ヘドロ」。但し、「ヘドロ」は微生物の死骸などが川底に沈み、更に微生物によって分解された状態を「ヘドロ」と言うので、本来川の水面に浮かび上がることはありません。
では、なぜ浮かび上がるのか?
微生物が死骸などを分解する時に副産物としてガスを発生します。これが川の臭い臭いの元、硫化水素やメタンガス。これらのガスがヘドロの下に溜まり、浮力となって水面に浮かび上がらせる現象がこの黒い塊です。これを専門用語では、「スカム」と呼んでいます。
日本橋川では、川底に溜まっているヘドロを、乳酸菌や酵母菌などの微生物の力を借りて分解する取り組みが行われています。その施設が、これ。ちょうど堀留橋の上流側、千代田区三崎町に設置されたEM活性液製造プラントです。
どのような仕組みになっているかと言うと、四角いタンクが2段に設置されていて、川の水を1トンずつ、計10トンの水を毎週汲みあげて乳酸菌や酵母菌を入れ培養しています。そして、1週間培養したのち、毎週木曜日に日本橋川に投入をすることで、川底に広がるヘドロを分解させる方法です。
この取り組みを始めて、7年。
最近は、夏場でも「スカム」の発生が少なくなりました。
こうやって地道な努力によって川の再生は行われています。
綺麗になりつつある東京の川、皆さん一人一人の努力で守り続けて行きましょう。